初ヴィンテージワインリリースを経て
初出荷!おめでとうございます
2018年2月19日の宮崎日日新聞でも掲載されていました。
香月さんよりメッセージいただきました。
2018年2月に初リリースされるワインの元の葡萄を育てた2017年は非常に厳しいシーズンで、裏作で実をつけない樹が少々あったこともあり、予定の半分の収穫となりました。
サポーターの皆さまのお手伝いもあり、夜通しの選果作業で、傷んだ葡萄を取り除きました。(品質に大きく関わる大事な作業です)
そのおかげで何とか質の良いワインが出来たと思っています。
私のワインは無農薬、無添加、綾の野生酵母仕込みなので非常に珍しいワインです。ボルドー液、酸化防止剤もゼロ仕込みです。
しかし赤は600本、白は400本と非常に非常に限られた生産であることもあり、今年限り、ご祝儀価格の1本一万円で販売します。
大変申し訳ありませんが普通の値段での販売は会社を存続できませんので、どうぞご理解のほどよろしくお願いします。
初リリースを受けて感じること
2016年の葡萄の収穫期からお邪魔して2年間葡萄の生育を見させていただきましたが、2016年は税務署に製造能力があることを示すために試験的にワイン造りをされてましたが、赤ワイン用の葡萄が若干病気にやられたり、2017年初夏の段階では空梅雨で生育期の日照量も多く良い葡萄がたくさん出来るんだろうなと思ってたら、実をつけない樹が出てきたりとワインってホントに農業だし、天候や葡萄の樹、害虫や病気なんかとの自然の闘いなんだなと改めて実感させていただきました。
「無農薬」でやると以前聞いた時には「えっ!?」と思いました。
ワインの輸入会社で勤務してたこともあり、いろんな国の生産者に会ったり、現地での気候を肌で感じて、この高温多湿の熱帯性気候の宮崎で無農薬は厳しいでしょうと考えていました。
チリのある生産者(彼もワインに対して真摯で真面目で素晴らしい生産者ですが)はアンデス山脈の2000mくらいのところに畑を造り、オーガニックワインの認証こそ申請していませんが、無農薬ワインとして素晴らしいワインを産みだしています。しかしそれは高い標高のおかげで害虫が居なく、アンデス山脈からの乾いて冷たい風が病気を寄せ付けないという自然が他の自然から守ってくれるような状況にあるから、農薬の必要のもないのです。
しかし、香月さんは、真逆のような自然環境の中でそれを体現し、成し遂げたのです。これは称賛に価するくらいの偉業ではないのかなと思います。
それを成し遂げるために流した汗は計り知れず、宮崎の自然からの学びの経験はこれから宮崎で自然派ワイン造りを目指す人の指標にもなる価値ある努力だと私は考えます。
香月さん自身も今回のご祝儀価格は本意ではなく苦渋の選択だったと思います。
「彼らに旅を続けさせてあげましょう」
1本のワインを買うのではなく、未来あるこのワイナリーのこれからのさらなる成長と毎年ドキドキさせてくれるようなワイン造りを続けていける彼らの旅への投資と考えれば、このワインにはその価値を見出せるのかなと考えております。