「ワイン買ってきたから一緒に飲もう」
って誘われて
「どこのワイン?」って聞いて
「スペインだよ」
と返ってきたらどんなワイン想像しますか?
大量陳列の安いワインと想像してしまう人が多いかも知れません。
実際私もそうです。
90年代後半から勤めていたワインの輸入会社時代でも
取り扱ってたスペインワインはのメインはリーズナブル&高コスパ
スーパーやディスカウントストアに陳列しているものも未だにそのイメージが強いです。
しかし直近でテイスティングしてきたスペインワインには
いくつも圧倒される存在感ものがありました!
スペインワインとはなんぞや??
【1970年代以前のスペインワイン】
1970年代頃までの主流の認識「安い大量生産国時代」だったみたい。
この時代の強みは品質じゃなくコスパと供給量。
会社で取り扱う商品もその名残だったのかな。
ちなみにこの頃のサッカーW杯の優勝国は西ドイツ。
写真はレジェンド西ドイツの皇帝・ベッケンバウアー
ドイツを分断してたベルリンの壁崩壊前なので、懐かしい響きです。
【1980~90年代のスペインワイン】
70年代後の1980~90年代には大きな社会変化の影響を受けたみたい。
EU加盟(1986)でよりオープンなスペインの文化性が認知されたり
技術面でも温度管理発酵導入や新樽利用増加、クローン選抜・収量管理など
品質向上につながる動きがあったみたい。
入社した頃の会社にはリーズナブルなスペインワインと別に、
スペインはリオハのテンプラリーリョを使用した
ボルドースタイルの重厚なものがありました。
こちらはよく熟成が進んでいて飲み応えもしっかりあるのに当時で2,000円以下くらいだったような、当時はお気に入りワインのひとつでした。
そんな80年代には後生にまで語り継がれる
あの神の子・マラドーナ率いるアルゼンチンが1986年W杯を獲得。
伝説の5人抜きもここで産まれました。
嘘か誠か、対戦したイングランド代表の食事には
下剤が混入されてて本調子出なかったなんて噂も
【2000年代のスペインワイン】
2000年代に入ってからは「コスパ最強国」
世界のイメージ:
「同価格ならボルドー(フランス)やトスカーナ(イタリア)より得では?」
ミドルレンジの価格帯で圧倒的な存在感を放つ存在へ
〇 樹齢古い畑が評価される
〇低価格帯でも品質高い
「モダンスパニッシュ」という新しい世界的なワインイメージが確立
2002年は忘れもしない日韓W杯、
中田をはじめとした海外勢の代表選手が台頭してきた時代。
ベッカムヘアも話題をさらったが、
ブラジルのエース怪物・ロナウドの「大五郎カット」に日本中が大爆笑!
【2010年代のスペインワイン】
2010年代はテロワール再発見の時代です。
※テロワール:ワイン用語、葡萄栽培を取り巻く畑の環境のこと。
気候や日照量、土壌、水分量、畑の傾斜、川の有無など良い葡萄を育む自然環境全てを指します。
それまでは濃厚、樽感、長期熟成などのイメージでしたが
スペインという産地の持つ特徴と魅力に注目が集まり始めました。
ここで世界が驚いたのは、「スペイン=パワー系」じゃなく
産地そのものが高い標高であり・葡萄に最適な乾燥気候の大陸性・古樹でかなりエレガント作れることです。
世界がスペインワインの本質に気付きはじめてた頃、
サッカーではスペインが「無敵艦隊」と呼ばれ、
2010年大会で優勝、直前のヨーロッパ最強国を決める2008EUROでも
優勝とイケイケドンドンでした。
キューピーちゃんみたいなスペインの魔術師・イニエスタも
えげつないスーパープレイ連発で見応えありありでした。
【2020年代のスペインワイン】
2020年代〜現在は多様性の国というイメージで
今の評価はかなり高いです。
スペイン特有の土着品種への価値や魅力を生産者がみいだし回帰の流れや
最新の注目ナチュラル寄りも増加してます。
何より、産地全体が高標高の大陸性で、乾燥していて日中暑く、夜間は冷える
良い葡萄を得るのに非常に恵まれた可能性に満ちた土地であること!!
ブルゴーニュのように区画ごとの魅力も再発見されつつあります。
まだまだ止まらないスペインの進化。
2022年カタールW杯では予選でイケドンドンのスペインを
日本代表が三苫の1mmで倒しちゃったのでベスト16止まりでした。
優勝はメッシ率いるアルゼンチン!
悪いことでは無いけど、アルゼンチンは若手のスターが出ると必ず「マラドーナ2世」と呼ばれていたけどメッシがついにマラドーナに並ぶ偉業に達したのでこの呼称の呪縛からついにアルゼンチンは解き放たれたのかな~なんて思いました。
【これからのスペインワイン】
スペインワインって時代で「品質が上がった」というより、
世界から期待される役割そのものが変わった国なんです。
面白いのは、
昔は「フランスの代替」だったのに、
今はスペインらしさ自体を探しに飲む国になったこと。
ワイン業界目線で言うと、
今のスペインは「20年前のブルゴーニュほど高くないのに、探求余地が大きい」
という立ち位置です。
まさに見逃し禁止の可能性に満ちたワイン産地ですね。
スペインワインの歴史なのかワールドカップの歴史なのか熱が入ってごっちゃになっちゃいました!
明日の2026W杯予選・スウェーデン戦みんなで応援しましょう!


